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3月8日にヂュっセルドルフで「アンゼラスの鐘」の上映会がありました。 日本語学校を3月で卒業する生徒たち(中学3年生)は昨年10月より、卒業記念事業として「アンゼラスの鐘」のドイツ語翻訳に取り組みました。完成した翻訳文を、日本の虫プロダクションの協力を得て、日本語版DVDといっしょにドイツ語字幕をスライドのようにプレゼン方式で併映して鑑賞する方式で鑑賞したそうです。8日はデュッセルドルフ市内の教会をお借りし、翻訳に挑戦した卒業生たちが、ドイツ人を含む身近な方々を誘って80名で鑑賞したそうです。 このプロジェクトを提案し、中学生達をサポートしたデュッセルドルフ在住の中村秋子さんから、感想文が届きましたのでご紹介します。 感想文を画像で掲載しましたが、クリックすると拡大して読みやすくなっています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
★映画祭で「アンゼラスの鐘」の英文字幕付きを観た方々の感想文です。 そのほとんどが、各国の映画祭やアニメーションの関係者でした。翻訳は、長崎で行いました。 画像をクリックすると拡大し、読み易くなります。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「アンゼラスの鐘」映画祭で熱い反響 ドイツのシュトゥットガルトで開催された第13回 トリック フィルム国際映画祭(4/27~5/02)で、「アンゼラスの鐘」が4月30日と5月2日に上映されました。ドイツでは、アニメーションのことをトリックフィルムと呼ぶそうでうす。 映画祭には有原誠治監督と、虫プロの伊藤叡社長、長崎支援する会から浜辺行正副代表が参加しました。 そのホットな報告が有原監督より届きましたので、紹介します。 映画祭の詳しい情報は次のサイトで http://www.itfs.de/(Invitation Stuttgart Festival of Animated Film) シュトゥットガルトの映画祭に参加して 有原 誠治 「アンゼラスの鐘」の海外上映は、その制作を支援してくださった長崎市民の強い願いでした。それが、海外のアニメーションを日本に紹介して活躍するオフィスH(アッシュ)の伊藤裕美さんの協力があって、ドイツのシュトゥットガルト・トリックフィルム国際映画祭(4・27~5・2)や、フランスのアヌシー国際アニメーションフェステバル(6・5~10)で上映という機会を得ました。 その映画祭から思いがけない招待があり、連休前の4月28日から監督の私と虫プロ社長の伊藤叡氏と長崎の制作を支援する会副代表の浜辺行正氏の三人が、シュトットガルトの映画祭を訪問しました。 ![]() 奇跡を見る思い 旅立つ直前、長崎のとある記者から電話で「受賞の自信のほどは?」と問われ、とまどいつつ「上映してもらえるだけでありがたいと思っています」と答えて笑われました。ずいぶん弱気な監督と思われたことでしょうが、私の偽らざる心情でした。 製作資金不足から絵作りのスタートが遅れ、結局、与えられた期間はわずか五ヶ月。「うしろの正面だあれ」(91年)の半分という期間でした。 (写真左の垂れ幕のある建物が映画祭会場 正面の塔がシュトゥットガルト駅) 表現技術云々以前の制作日程のなか、 何度も投げ出したくなる思いに駆られました。その都度、徒手空拳で被爆者救済に立ち向かった秋月先生の姿を思い、歯を食いしばって仕上げた作品です。他のスタッフも同じ思いだと思います。国際的な名のある映画祭で上映、そして招待という機会を得ただけで奇跡を見る思いでした。 ベンツの城下町 ![]() うかつにも、シュトゥットガルトを訪問してから知ったのですが、そこは第二次大戦で破壊され、長崎同様にガレキ廃墟の中から復興を遂げた町でした。「アンゼラスの鐘」が国外で始めて公開されるにふさわしい所だと思いました。 ベンツの城下町とも聞いていたのですが、駅の上に巨大なベンツの車そのままのマークを見つけたときは「トヨタの町でもこんなのないぞ・・・」と、だれかがつぶやきました。 ![]() 映画祭事務局長のバウァさんと懇談したとき、スポンサーに苦労されているのではと問うと「バーデン。ヴェルテンブルグ州の支援が大きいが、ベンツは不況で解雇を計画しているため映画祭支援を断ってきた。しかし、ニッサンが何台もの車を提供し支えてくれている」と聞いてまたまた驚きました。「リストラ合理化の日産がドイツで映画祭支援・・・日本ではなにか支援していたかなぁ」さもしい連想が私の頭を掠めました。 膨大な作品数を誇る映画祭 その駅から伸びる広い目抜き通りは歩行者天国で、両側に華やかなショーウィンドウが並び、つじ辻にチューリップが咲き乱れ、春祭りのグリーンの幟と映画祭のブルーの幟が鮮やかにはためいていて、町をあげて春の映画祭を歓迎している様子でした。 日本の私たちにはなじみのない映画祭ですが、毎年開催で13回目。映画祭のメイン会場には、駅近くの大きな二つの映画館(グロリアとメトロポール)が当てられ、近くの公園での夜間上映会場をあわせると6つのスクリーンが用意されていました。 上映される作品数は膨大で、コンペション部門だけで202本、アニメヒストリーや韓国特集などのさまざまな特集部門に330本以上という信じがたい数でした。その規模のわりには観客が少なく、動員4万人という触れ込みでしたが数百席はあるどの会場も残念ながら空席が目立ちました。 ![]() ![]() 「アンゼラスの鐘」が参加するコンペションは長編を対象にしたANIMOVIE部門で、会場で出会ったプログラム・ディレクターのウルリッヒ・ベーゲンアスト氏〔写真〕は、第一次審査を通過したのは応募作品50(日本から11本)のなかの13本(日本から5本)。暴力的傾向が強い日本の作品の中で大切な作品(写真はベーゲンアスト氏) だとして、審査委員全員 が「アンゼラスの鐘」を最終選考に残すことに賛成したと語り、私たちを喜ばせました。 そして上映会にて ![]() 「アンゼラスの鐘」の上映は30日と2日の12時からで、両日あわせて百数十名。そのほとんどが海外からの映画祭関係者に思えました。上映に先立ち挨拶に立った私は、通訳を介して「核兵器の恐ろしさを知る手立てに『アンゼラスの鐘』を役立てて欲しい」(別紙参照)と訴えました。長崎から参加した浜辺氏は、用意してきた用紙を配って「メッセージをお願いします」と呼びかけました。(写真は、挨拶文を読む監督と通訳の中村秋子さん) 熱い感想がつぎつぎと 一般参加者が少なかったのは残念でしたが、見終えた人々の反応は期待以上に熱く、「グッド ムービー!」との声がいくつも寄せられました。通訳を担当したドイツ在住の村井紀子さんは「恐ろしい場面(暴力)抜きで、原爆の恐ろしさがきちんと伝わっているのは、本当にすごい、すばらしい。」という声があることを私に教えてくれました。 ![]() イギリスのアニメ制作者ハウ・トーマス氏たちは「予想以上にすばらしい作品。『風が吹くとき』のように世界中で見て欲しい。」と握手を求めてきました。最もうれしかったのは、一度会場から出て戻ってきたオランダの若者4人の声でした。「すごい作品だ、人生観が変わった」「普通の人々の活躍を描いているのがとても良い」などの感想を興奮気味に次々と述べました。4人は映像制作を学ぶ学生でした。 翌日、ロビーにいると、何人もの人たちが私を見つけ足を止め、握手を求めてきました。フランスから来たマーシャル氏は「とてもインパクトのある作品でした。人間のつながりを大切にする作品をありがとう」と述べ、さらに「アヌシー(フランス)では、友人たちに見るように勧めます」と語って去りました。 ![]() 浜辺氏が集めた感想文は、現在、長崎で翻訳中ですが、私の記憶にあるのは「今ちょうど、イランやチェリノブイリで原爆のことが話題になっているので、この機会をとらえてもっと全土にこの映画を上映すればいいのではないだろうか」との意見でした。 そうした反応を裏付けるように、上映会の司会を努めたランプレヒト氏は、熱意を込めてドイツ全土での上映権のライセンスが欲しいと申し出てくれました。続いてフランクフルト、コペンハーゲン、バンクーバーの映画祭関係者から、それぞれの映画祭で上映したいとの申し出がありました。 ランプレヒト氏の申し出を私は直接聞くことが出来なかったのですが、通訳の村井紀子さんがメールで次のように知らせてくれました。 「有原さんが映画をご覧になっている間に、伊藤社長と二人であったのは、ランプレヒト氏です。彼は最初の日本語版で字幕もないものをみた、といっていました。彼がまず聞いたのは、ドイツで上映する権利をだれかにもう売ってしまったか、ということでした。すばらしいから、映画祭だけでなく、いろんなところで上映したい、と。彼が言ったのです。「今の日本の漫画は、セックスや暴力ものばかりだが、これはちがう。内容のあるとてもすばらしい映画だ。」「暴力的な場面はないが、きちんと原爆のおそろしさを子供たちにも見せることのできる、(伝えることのできる)すばらしい映画が、Nagasaki Angelus Bellだ。すごくいい映画だと思うから、あちこちで上映したい。と、それは熱のこもった彼の意欲が伝わってきたものです。」 私は『アンゼラスの鐘』が海外の方々に反核平和の思いを伝える力があることを確認できたことに、深く、深く安堵しました。そして、伊藤裕美さんやシュトゥットガルト映画祭関係者など、貴重な体験の場を私たちに提供して下さった方々と、シュトゥットガルトでの私たちの活動を支えてくださった通訳の皆さんに心から感謝しながら帰路につきました。 ![]() ANIMOVIE部門で受賞したのは、「キリクと魔女」の続編と思われるミシェル・オスロー監督の「KIRIKOU ET LES BETES SAUVAGES」でした。 (有原) ![]() (写真は会場近くの公園で 左から通訳の中村秋子さん 有原監督 伊藤叡虫プロ社長 通訳の村井紀子さん 浜辺行正氏) < 前のページ次のページ >
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